第一回 『俳句って着物でやるんだよね?』
- 2021.03.27
- 作り方学部 一階教室
みなさんこんにちは。
『俳句大学 作り方学部』の第一回講義です。
ここでお話しするのは「何を着て俳句を詠めばいいか?」という作成方法の入り口です。
「え? そこから……?」と思う人もいるに違いありません。
しかし筆者の経験では、文字を書く以前の問題として、まず俳句というものに対して異常に高い格式を感じる向きが大変多いのです。
そこで、まずは先入観を捨てるところから講義を始めることにしました。
「知っているよ」という人は読み飛ばして構いません。
逆に思い当たる人は、最初に読むことをお勧めします。
いきなりですが、クイズです
ここにテレビがあるとしましょう。
あなたが電源を点けると、たまたま俳句の番組が映ります。
さて、そこに出演している俳人は、いったい何を着ているでしょうか?
この質問に対する回答は――
判で押したように「和服」か「着物」になります。
次点で「スーツ」でしょうか。
いずれにしても、フォーマルウェアが大部分を占めるはずです。
バラエティ番組でもクイズ番組でも、出演者のスタイルは自由なのが当たり前。
俳句にかぎって正装である理由は、それが作法と通念的に考えられているからです。
しかし、「俳人が日ごろ何を着て俳句をやっているか」について、ほとんどの視聴者は間近で見てきたわけではありません。
実際にはどうなのでしょう……?
≪俳句=和服≫ は幻想
結論から言うと、和服はテレビ番組の演出です。イメージに騙されてはいけません。
俳句は一般大衆の文芸ですから、何百万円もする高価な着物など一着も必要ありません。
たとえ句会のような公の場であっても正装は不要。
男女問わず、デニムやチノパンで問題ないと断言します。
かく言う筆者も、この時期に出かけるときはトレーナーに革ジャンです。
もしも俳句に対して格式の高さを感じていたなら、その程度だったのか……と思ってください。
俳句の服装まとめ
初回の講義をまとめると、
「俳句は服装自由」
ということになります。
次回は、俳句作りに必要な三つのものについて説明します。
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